JDKのダウンロードとインストール Windows編
JDKの概要からダウンロードとインストールまで注意点を踏まえてまとめました。つまずかないように画面キャプチャも多めにしてあります。
執筆で利用した環境は次のとおり。
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OS: Windows10
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JDK: JDK8u121
JDKとは何か
JDKは「Java Development Kit」の略で、Java開発者向けの「ソフトウェア開発キット(SDK)」と呼ばれるもので開発に必要なツールセットのこと。JDKはコンパイラや実行環境を含むのでJavaの(勉強も含め)開発には必要。
ライセンスに同意すればOracleのサイトからダウンロードできる。
JREとの関係
関係を整理すると次のような図になる。

なのでJREだけでもJavaを実行できるが、JDKが無ければコンパイルとかはできない。
プライベートJREとパブリックJRE
JDKをインストールするとデフォルトでは2つのJREがインストールされる。違いや理由については次のように説明されている。
JDKをインストールすると、プライベートJREもインストールされ、必要に応じてパブリック・コピーもインストールされます。プライベートJREでは、JDKに付属のツールを実行する必要があります。これにはレジストリ設定がなく、場所がJDKにのみ認識されているjreディレクトリ(通常はC:\Program Files\jdk1.8.0\jre)に完全に含まれています。一方、パブリックJREは、他のJavaアプリケーションで使用でき、JDKの外部(通常はC:\Program Files\Java\jre1.8.0)に含まれ、Windowsレジストリ(HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\JavaSoft)に登録され、「プログラムの追加と削除」を使用して削除でき、ブラウザに登録され、Windowsシステム・ディレクトリ(デフォルト・システムのJavaプラットフォームにする)にコピーされたjava.exeファイルを含みます。
インストール時にパブリックのJREをインストールしない選択は可能。どうしても容量がもったいないというとき以外は、まあ2つあっても(デフォルトのままで)いい。
JDKは本当に必要なのか
例えば本当にEclipseオンリーでしか開発作業をしないときは、無くても乗り切れることはある(ただしJREは必要)。Eclipseは内部にコンパイラがあるため、Javaコンパイラを直接使うことがほぼない。
ただし、次の場合に少しでも該当すれば必要。
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複数バージョンを利用する可能性がある
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(Eclipse外の)Mavenなどでビルドをする
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コマンドプロンプトからjavacをする
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なんらかのJDKにあるツールを使う(Mission Controlなど)
必要な場面は思ったよりは多い。まあ、必要になったタイミングでダウンロードしてインストールという考え方でも…。
最新のものを利用する
セキュリティのパッチやライブラリの修正が行われるはずなので特に理由が無ければ最新のJDKを使う。最新のもので問題が発生しても、また修正して新しいバージョンを発行していくので最新のモノを使い続けるのが原則。
運用中のアプリケーションに即最新のモノを使うべきかどうかは別の話。
手順の概要と注意
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JDKのダウンロード
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JREのダウンロードと間違えない
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指定やこだわりがなければ最新のものをダウンロードする
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ダウンロードするものはOSとそのビット数で変わるので事前に把握しておくこと
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JDKのインストール
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Windowsであればインストーラーがあるので、こだわりがなければイエスマンで
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環境変数「JAVA_HOME」と「PATH」の設定
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せっかくインストールしたらすぐ使えるようにJAVA_HOMEとPATHは設定しておく
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JDKのダウンロード
米OracleのJavaSEダウンロードページからリンクされているものが最新のはずなので、そのリンクをたどる。米Oracleのサイトになるので英語。最終的に200MBぐらいのインストーラー(.exe)がダウロードできていればOK。
手順
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OSのビット数を確認する。
デスクトップの「スタートメニュー」を右クリックするとメニューが表示されるので、「システム」をクリック。
「システムの種類」(画面の赤枠)にOSのビット数が表示されるので、覚えておく。
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米OracleのJava SEのダウンロードサイトへ行く。
http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/index.html -
最新のJDKにリンクされているので、「DOWNLOAD」リンクをクリックし、JDKのダウンロードサイトへ遷移。
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JDKのダウンロードサイトへ遷移後、「Oracle Binary Code License Agreement for Java SE」でリンクされているライセンス規約を読む。問題なければ「Accept License Agreement」にチェックを入れ、合意をする。合意するとダウンロードできるようになる。
日本Oracleのサイトに日本語参考訳があるので参考にする。
http://www.oracle.com/technetwork/jp/java/javase/downloads/index.html
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調べておいたOSとビット数に合わせてダウンロードするものを選択する。
32ビットは→x86、64ビットは→x64という表記になるので
Windowsの32ビット→「Windows x86」の「jdk-8u121-windows-i586.exe」
Windowsの64ビット→「Windows x64」の「jdk-8u121-windows-x64.exe」
をそれぞれクリックしてダウンロードを開始する。
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ダウンロード終了後、ダウンロードフォルダのファイルを確認する。
ファイルが存在して、容量が大体あっていればダウンロード完了。
JDKのインストール
ダウンロードしたJDKのインストールを行う。ウィザード形式のインストールになるので、特にこだわりが無ければデフォルトの設定のままでウィザードを進める。
デフォルトでは「C:\Program Files\Java」フォルダ下にダウンロードしたバージョン表記のフォルダが作られ、その下に展開される。よって、最終的に「C:\Program Files\Java」にダウンロードしたバージョンのフォルダやファイルが確認できればOK(実際に動くかは、環境変数の設定後に確かめる)。
手順
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ダウンロードしたインストーラーをダブルクリック。
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インストールウィザードが始まるので基本的にはデフォルトのまま進める。
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最後にしっかりインストールできているかを確認します。
「C:\Program Files\Java\(バージョン表記)」下のフォルダが次のような感じになっていればOK。
環境変数「JAVA_HOME」と「Path」の設定
コマンドプロンプト等から利用できるようにするために、環境変数「JAVA_HOME」と「Path」を設定する。
「ユーザー環境変数」にするか「システム環境変数」にするかはPCの使い方次第。迷ったら「ユーザー環境変数」でいい。
「JAVA_HOME」については、(利用する)JDKがインストールされたフォルダのパスを設定する。他のツール(Maven)等で利用されることもある。「Path」には「%JAVA_HOME%\bin」を追加する。これでコマンドプロンプトからフルパスを指定せずに実行できるようになる。Windowsでは環境変数の大文字小文字は区別しないので「PATH」でもいい。
最終的にコマンドプロンプトから「javac -version」を実行して、バージョン表記が確認できればOKで完了。
手順
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環境変数を編集画面を表示させる。
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「JAVA_HOME」を設定する。設定する編数値はJDKをインストールされたフォルダのパス。
jreのフォルダと間違えない事に注意。JDKのフォルダをエクスプローラで開いて、アドレスバーからパスをコピーすると簡単。
入力したら「OK」をクリックし、設定されていることを確認。 -
「Path」を設定する。設定する編数値は「%JAVA_HOME%\bin」。 「Path」の変数は既に存在すると思われるので、「編集」をクリックする。既存の編数値の後ろに追加する形で、環境変数の区切り文字が「;」であるので、「;%JAVA_HOME%\bin」を末尾に追加することになる。入力したら「OK」をクリックし、設定されていることを確認(画面を横に伸ばして)。
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環境変数の編集画面で「OK」をクリックして、閉じると反映される。
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しっかり反映されているかを確認するため、ブロンプトを立ち上げる。
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「javac -version」を実行して、インストールされたバージョン番号が表示されればOK。